「クッキー」と「ビスケット」何が違う?

肩は痛い。

治癒に向かっている過程によるものである。二つのスーチャーアンカーによって腱板が再着したのは安心できる。これから先、どんなに引っ張っても再断裂しないまでに回復するにはまだしばらくかかると思っている。完治はまだ先だけど、未来は明るく、手術してよかった。

これを論じるのは日本らしくていいと思う。日本にはビスケット協会っつーのがあるンだね。協会と名乗る以上、説明できないとダメだと思う。パテとテリーヌの違いは?ってのに似てるね。

 

協会が説明出来てないみたいだし、

が呟いてみようと思う。


NHKの番組「グレーテルのかまど」

瀬戸君演じるヘンゼルがお菓子を作るンだけど、喋るかまどが実は魔女を焼いて始末した存在だと思えばゾクっとする。西洋の童話って残酷なシナリオが多い。

パンとお菓子で建てられた「お菓子の家」私も昔、こンな家が有ったらいいなぁ!と思った。原作者は一体どんな人物だったのか、グリム兄弟が老婆から伝え聞いたと思われるこの童話、よくまぁこういうのを思いつくよね。とても喜べない、怖い怖いお菓子の家。


クッキーやチョコレート、ビスケットやバタークリームは保存性や強度があり、常温にも耐え、細工や接着にも使える。現代でも、フランスのパティスリー(お菓子屋さん)ショーウィンドウを華やかに彩っていたりする。


本題に入る。いわゆるクッキーとは、英国や米国などで呼ばれる名称であり、フランスではこの呼び名を使うことは無い。リラダンでも日常で作る焼き菓子、例えばチュイル・オザマンドゥやビスキュイ・オ・テ、マカロン、パートで焼成したものをフランスでは総じて「プティ・フール・セック」と呼ぶ。これらが世界中で形を変えてクッキーと呼ばれ、英国ではビスケットと呼ばれる中、誤解が生まれている。イタリアではさておき。

更に言うと、フランスでは数種類の焼き菓子をアソートして詰め合わせる売り方はせず、1種類売りが基本だけど、他国では趣向を凝らしたブリキ缶に何種類もの焼き菓子を詰めて売ってたりする。これが市場を席巻したので、クッキーとビスケットの違いって何?とゆー議論になるのだと思う。

フランス菓子ではビスキュイ(Biscuit)と呼ばれる焼き物があって、これがビスケットの語源だと思うンだけど、そもそもビスキュイってゆーのは菓子名ではなくて生地名である。「ビス(Bis)」は「繰り返し」「二度」とゆー意味があり、コンサートで観客がアンコールを叫ぶ際、フランスでは「ビス!ビス!」と言う。「キュイ(Cuit)」は「火入れ」「焼く」とゆー意味なので、要するにビスキュイとは「二度焼く」っていう意味。例えばガトーフェスタハラダのラスクは、一度焼いたバゲットをもう一度焼いたものなので、アレこそ「Biscuit」と言える。ラスクはビスケットではないけれど、味わいと食感は近い。


クッキーとは、そう呼ぶ国で作られるものはクッキーであり、ビスケットとは、英国で作られる製法でビスケットと呼ぶもの全てビスケットである。

フランスでは前述通り、クッキーという呼び名ではなくそれらを総称してプティフールセックと呼んでいて、一つ一つに伝統ある製法と呼称がある。これらを同一に呼ぶのはあまりにも乱暴であるし、フランス菓子である個々の名を尊重すべきである。クッキーかそうでないかは製法含め、どうでもよい。


チュイル・オザマンドゥ、マカロン・ダミアン、サブレ、ラング・ド・シャ、デュシェス、フロランタン、ドワ・ド・フェ。。


これらをクッキーと呼ぶのはあまりにも可哀想。お菓子の名前や由来を知って欲しい。そう思うと「グレーテルのかまど」は良い番組だと思う。


結論。

クッキーかビスケットか。作った人がどっちの呼び名を使うか決めればいい。ただし、スパイス使って辛くしたらすべてカレーって呼ぶのではなくて、コロンブとかサンバル、クートゥとかトックとか。作り方と同時に名前も読み解く事が、結構大切だと思う。違いを探るンじゃなくて、ね。


消灯w