Le Jour 10 du Tour de VULCANIA

スリル満点のオヌール・エアーでボルドー空港に到着したのは夜。

 

手荷物受取所でなかなか出てこない荷物を受け取り外へ。バスの方が安いので、客を待つタクシーをスルー。これが仇となった。時刻表を見ると今日は土曜日なので次のバスは20時半。サン・ジャン駅まで50分はかかってしまう。自分の乗るTGVは20時56分発。急いでタクシー乗り場へ戻るンだけどすでにタクシーは無く、10人位の列が。タクシーの来る気配はない。すでに20時を廻っている。焦る。

数台のタクシーが滑り込んできたけど自分の番はまだだ。あー焦る。20時56分のTGVを逃すと、次は22時44分。2時間近くも待つことになり、しかもグザビエが迎えに来てくれるタルブ到着は午前1時半になってしまう!グザビエの家からタルブまでさえ車で1時間近くかかるというのに。

 

すると、一人の年配の女性が私を手招きして、

 

「駅へ行くの?駅へ行くんでしょ!おいで。一緒に乗ろう」

 

ホントですか!メルシーマダム!

ありがたい!私はマダムに続いてタクシーに乗り込む。何度も何度もお礼を言う。ステアリングを握るのはこれまた意外な年配の女性ドライバーなんだけど、状況を察したのだろうか、すごいスピードでタクシーを走らせる。思わずシートベルトを手で探るほどだ。

結果、20分位でサン・ジャン駅に着いた。料金は140フラン。同乗のマダムと半分ずつ70フランをドライバーのマダムに渡し、私は笑顔で二人にお礼を言う。アリガトー!!

TGVの発車まであと30分。急いで走り、タルブまでのチケットを購入する。191フラン。グザビエに電話。時刻表の到着時間を告げて電話を切った後、チケットを見るとタルブ到着は午前0時1分って印字されている。時刻表と違う。おかしい。時刻表には午後11時39分って書いてある。少し不安な中、真っ暗なプラットホームへ。

TGVはふたつ繋がっており、自分の乗る車両は7両目。しかし、ポー駅ではホームに番号が書いてあったのに対し、サン・ジャン駅ではアルファベットなので、どのへんに7号車が停まるのかわからない。しかもどっちの方角へ行くのかもわからない。あと数分でTGVが入ってくる。何人かに尋ねるとみんな「あっちの方へ行け」と同じ方向を指さすので、そちらへ急ぐ。しかし、TGVが入ってきて駅員に尋ねると、なんとまったく逆方向。大きなスーツケースを片手に走る走る。

やっと乗り込む。中はガラガラ。列車が走り出し、車掌が来たのでポー駅の到着時間を確認すると、途中のダックス駅で乗り換えないとダメだという。今乗っている車両は午前0時1分着だけど、ダックスでTGVを二つに切り離し、前方の車両が先に出発して定刻の午後11時39分に到着するのだという。そういうことだったか。

 

ダックスに到着。停車時間は3分。急いでスーツケースを持って下車し、前へ走る。たまたま乗り込んだのはバーが有る車両。パテ入りのバゲットのサンドイッチと赤ワイン。座席に座る。

 

定刻通りタルブ到着。午前0時。外に出るとグザビエが車で待っていてくれた。一路、家へ向かう。

部屋に入ったのは1時過ぎ。シャワーを浴てビールを飲む。

 

翌日。

朝8時に起きて、宿泊客の朝食を用意するグザビエを手伝う。バゲットを取りに行くというので、一緒に車に乗る。