Le jour 7 du tour au BORDEAUX

トルコのイズミールから空路でボルドー空港に到着したのは日付けが変わりそうな深夜。

タルブへ行くには空港からタクシーに乗ってボルドーのサン・ジャン駅まで向かい、最終のTGVに乗らなければならない。私は空港の真っ暗なロビーを走りタクシー乗り場へ来たンだけど、そこはすでに長蛇の列。最終列車に乗る為には20分以内にタクシーに乗る必要がある。TGVの乗車に間に合ったとしてもタルブに到着するのは午前1時を過ぎる。グザビエがカステルノー・リヴィエール・バッスからタルブの駅まで車で迎えに来てくれることになっている私は、間に合わなかったらどーしよう、、と焦る。

 

元々、私の滞在ビザが切れそうだったから一旦フランス国外へ出てもう一度入国する目的でトルコに行った。本当はフランス語が通じるモロッコかチュニジアに行きたかったンだけど、タルブの町に有った旅行会社マルマラのアジャンスで「チケットは売り切れです。トルコだったら安いですョ」と受け付けの女性に勧められてトルコにしたのだった。行きはトルキッシュ・エアラインだったンだけど、帰りはオヌール・エアーという聞いたことのない航空会社で、機体はボロボロで私の座席はテーブルが壊れてて使えず、飛行中はあちこちガタピシ言うし、客室乗務員はプロレスラーみたいな体のでかい女性が私をジロッと見下ろす感じですごかった。こりゃあ確かに安いはずだ。ガクン!と高度が下がるとあちこちから「キャー」って声が。

 

トルコって言えばイスタンブールとかアンカラなんだけど、私が行ったイズミールはバカンス向け外国人御用達の地。木も生えてない山の中を2時間、車に揺られて到着したのは一応四つ星のホテル「エリット・ライ」

 

もう少し東へ行けばシリアだね。日本の外務省からは渡航注意喚起されているエリア。マラリアにも気を付けなくちゃならないから、現地の人は暑くても蚊に刺されないように薄手の長ソデ長ズボン。ホテルの前は海だから、外国人旅行客は半ソデ半ズボン裸足にサンダル。いわゆるグンマファッションってやつだね。イズミールとかコートダジュールだったらこの格好にサングラスでもすればサマになるんだけど、こういう「部屋着」で角上とかカインズとか歩く奴がいるからグンマが最下位なんだよ。この格好でリラダン来るのもやめてくれ。暑い季節になると出没する上州グンマファション。服装に無頓着なヤツが多いのは群馬県だけ。知事選もうすぐだけど、コレをなんとかできる知事が居たら群馬県の好感度は上がると思います。

 

生野菜や水は口にするなとグザビエに言われてたから、滞在時はビールばっかり飲んでた。ビールは50万TL(トルコリラ) で、私はゼロがたくさん並ぶお札を何枚も手渡す。すごいインフレ。小銭が落ちてても誰も拾わない。そんなイズミールで私はほとんどホテルから出掛けずに時間を潰してたンだけど、お土産屋のムラットがフランス語出来て、同僚のアリと三人で仲良くなった。

 

ホテルのロビーに座っていると、日本人を見るのは初めてだ、と言って現地の人が英語で「なにかニホンゴをしゃべってくれ」って言うから「にほんでは、こんにちは、と、あいさつをします」って私が言った途端、その人が感激して絶叫するから私の廻りに人垣ができてしまって「他にもなにかしゃべってくれ!」

 

レストランの前で折り畳み式のパイプ椅子に厚化粧のナースが一人座ってるのが理解できなかったンだけど、毎日挨拶してたら慣れた。

ある日、同じくロビーにあるソファに座っていたら、見た目10代に見えるホテルマンの男の子がスタスタ歩いてきてフランス語で「今夜、地下のホールでディスコパーティーがあります。是非どうぞ!」って私に言った後、走って戻って同僚達に「言えた。言えたよ!」みたいな感じに見えた。トルコ人って見た目日本人に似ていて、英語ができないところも日本人に似ていて、はにかむような素振りも好感度増。私はトルコ人が好きになってきた。