Le Tour de France 2023

ビルバオという街は、フランスのビアリッツに近いスペインのバスク地方にある。

 

グザビエと何度も訪れたサン・セバスチャンはビルバオの隣り。ご当地で味わうことのできるハモン(生ハム)は日本のソレとは別物。フランスのフロマージュもそうなンだけど、日本で食すのと現地で食すのとでは味わいが結構違うから、ホントの味を知りたかったら現地へ行くしかない。

バルへ入るとピンチョスがカウンターに所狭しと並び、天井からは生ハムがズラッとぶら下がってて、熟成中に垂れ落ちてくるアブラを受け止める、プラスチック製のおもちゃの傘みたいなヤツが刺さってる。薄くエマンセ(スライス)されたハモンは、ペラッと乾いていて、口中に広がる香りに感動。隣りでニッコリ微笑むグザビエと目が合う。

ビスケー湾は北のブルターニュ同様、波が荒くて後ずさりするほど怖い。静かな浜辺へ移動して、グザビエに写真を撮ってもらう。カステルノーからここまで車で3時間の距離。

 

私:「グンマは海が無いって言われるンだよ」

 

グザビエ:「日本はどこに住んでも海はすぐそこだよ」

 

だよね w

 

フランスの通貨をスペイン(当時)のペセタに替えてマルシェへ。ブーシェリー(肉屋)がたくさん。魚も売ってるけど、日本の鮮度には遠く及ばず。カメノテが長っ!10センチ以上。日本人が珍しいのか、私がサングラスを外すと視線が集まる。上を向いて歩いてたら犬のを踏んじゃって思わず

「Ah MERDE!」

フランスでは一日に何度も耳にする「メルド」

日本語で「クソッ!」っていう意味。上品なマダムは思わず言ってしまって「メルド!あ、パルドン(失礼)」日本人が最初に覚えるフランス語だけど、NHKの教育番組では絶対に教えてくれない。

 

今年のツール・ド・フランス初日はスペインのビルバオ。この日、マイヨ・ジョーヌとマイヨ・ヴェールの二つを獲得したのはチームUAEのアダム・イェーツ。マイヨ・ポワはチームEFのニールソン・パウレス。マイヨ・ブランはアダムと同じチームのポガチャルだった。

 

アダムはポガチャルをサポートする立場だったンだけど、流れで " 逃げ " に飛び出しちゃったアダム。

「オレ、どーすればいい?」チームに訊いたら「そのままいっちゃえ」という指示。

 

その時、アダムと一緒に飛び出していたのはライバルチームJAYCOのサイモン。この二人、所属は違うけど双子の兄弟。つーことで、ビルバオのツールはイェーツ兄弟のワンツーフィニッシュで幕を閉じた。アダムはコメントで「明日からはリーダーであるポガチャルを支えるよ(苦笑)」とのこと。

 

今年のツール・ド・フランスは、ポガチャル(昨年二位)とヨナス・ヴィンゲゴー(昨年覇者)の二人に世界が注目している。