Le Fruit au milieu de l'Été

11月26日。

ずいぶん気温が下がってきた感がある。でも、例年に比べるとまだまだ暖かい日が続いていて、もうすぐ12月だというのがウソみたいだ。

手荒れがなかなか完治しない。一進一退を繰り返す日々を送っている。ひび割れや湿疹で痒みや痛みが。いいかげん皮膚科へ。

 私:「先生、なんとかなりませんかね。治ってきたぁ!と思ったらぶり返す、、の繰り返しで。仕事でマジックリンを素手で使っても(皮膚は)スベスベしている方なんですが」

 先生:「手袋するのが一番(苦笑)」

 私:「ですよね」

とはいえ、そんなことをいちいちやってらんないんですョ。。

ひび割れに効くというクリームを処方していただいた。来てよかったっす・・

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その後、箕郷のとりせん内にあるプラリネへバゲットを取りに行く。ここのブーランジェールのMさんが焼くバゲットが秀逸。あ、店長のKさんが焼くバゲットもすごい良い。クープがキレイ、焼成も美しい。なにしろ、私の料理に合う。主張しすぎなくて、主役を私に譲ってくれるパンなのだ。東京やフランスで見られるような、焼き色が強くて気泡が大きいバゲットとは違うんだけど、とにかく脇役に徹してくれるパンなのである。それでいて、良いモン作りたい!という気持ちが伝わる。こういうバゲットはフランスのソレとは違うんだけど、私の料理に合うんだよね。良いパンは巷に溢れているけど、これからも私はプラリネのバゲットを使いたいと思っている。あ、オーパ内のプラリネ・ロゼにある国内産小麦を使用したバゲットはこれまた秀逸。クリスマスディナーにはこのバゲットを使うと私は決めている。

そういうワケで、ちょっと遠いけど私は毎回ここまで取りに行っている。

その後、近くにオープンしたイタリア料理の店へ。

ここのUさんはイタリアの一つ星でスーシェフ、そのほか数店を歴任し、日本の重鎮吉川氏や、今をときめく西口氏とは旧知の仲。とにかくスゴい人である。

 私:「Uさん、こんにちは~」

 Uさん:「あ~、いらっしゃい!」

お客さん、いっぱいだね。

カウンターの隅っこに一人、座る。

 私:「さて、何にしようかね」

 Uさん:「オススメはやっぱり"イカスミパスタ”ですね」

 私:「じゃあそれ!」←まじか!

 Uさん:「古くからのお付き合いの常連さんは皆さんイカスミですよ。よく知ってくれてるんで」

そーなんだぁ

サラダを食してまもなく到着したイカスミスパゲッティ。おお~、真っ黒だね。

茹で加減は言うまでもなくバッチリだし、確かに旨い。Uさん、言うだけあるね。でもくちびるが真っ黒だよぉ(笑)

そしてUさんとしばらくおしゃべり。イタリアの話とか。

このあと、いっぱい仕込みがあるとのこと。私はまだまだ話足りなかったけど、退散を決め込んだのだった。

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一旦リラダンに戻り、その後、埼玉県深谷市へ。昔からお世話になっている美容師Mさんに髪をカットしてもらう為だ。

 Mさん:「わー、びっくりした(笑顔)」

 私:「店の留守電に出勤するって言ってたから、いきなり来ちゃいました(笑)」

昔は長めの髪型だった私だが、数年前から短髪を貫いている。

 Mさん:「短めの髪型、似合いますよ」

 私:「そう言ってもらえると」

仕事の話や、身体の心配までしてくれている。まあ体調は良好ですとお伝えした。この数ヶ月で体重は10kg減った。食べずにワインとリカールばかりを胃に流し入れる。心が折れる日々に慣れないから呑む。それをひたすら繰り返すから体重は減り続ける。

自虐的に笑う私はMさんに、今度は年末にカットをお願いしますとお伝えし、深谷を出る。

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帰り道、私はリラダン開店当時お世話になって、恩人であり、コーヒーの先生でもあるコスタリカに寄る。

 私:「Tさん、こんばんは」

 Tさん:「やあ、どうも♪」

いつものようにエスプレッソの豆を1キログラム。Tさんはいつも私にコーヒーを淹れてくれる。フランス料理の話、コーヒーの話。最近のコーヒー業界の憂う想いを聞き、私も最近のフランス料理について愚痴を言う。共通するのは価値観。この人を含め、私は人に恵まれてリラダンを維持できている。いろんな人間にリラダンを否定されようと、支えてくれる人が近くに居る限り、私は自信が持てている。

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高速使わずに国道17号線をひたすら高崎方面へ。新町、倉賀野を経てのち帰路の途中、店の仕入れをしてリラダンに到着。

サザンを聴きながら、赤ワイン、、