15éme:「パリ風景、モンマルトルのテルトル広場とサクレ=クール寺院」

11月3日。快晴。

朝晩寒く、日中は暖かい。マラソンには良い日だと思う。

11月4日。曇り時々晴れ。

仕込みとオーヴン分解掃除。

11月5日。曇り時々晴れ。夜は雨がパラパラと降る。

午前は買い出し、午後は仕込み。

陽が落ち、リラダンのカフェテーブルでワインを飲み、環状線の車列を眺めて過ごす。

11月7日。晴れ(てきた)。

朝食は野菜クスクスを食す。最近、夜食べないことが増えている故、ハラが減って、、

野菜料理って巷に無数にあるはずなのに。

野菜だけで美味しい料理を作る、ということが、これほど難しいとは思わなかった。「いやいや、そんなことないよ。カンタンだよ」というお声があちこちから聞こえてきそうだ。まあ要するに、私の引き出しが少なすぎるだけなのだが。。

肉や魚はNG。ダシであるフォンやフュメ、ブイヨンも使用不可。今回はタマネギとニンニクも使用不可。

作業をしていて動きが止まってしまう。日頃、どれだけダシの存在が大きかったかを痛感するのと同時に、私の引き出しの無さが露呈したワケである。思わず笑ってしまった位だ。

和食だったら梅干しとゴハンに味噌汁なんて最高じゃん!あ、味噌汁に煮干しや鰹節は使えないから昆布出汁になるな、、

フランス料理はそもそも狩猟民族による食文化である。魚でさえ“肉の代用品”だったのだ。それが現代ではヴィーガン料理を謳ったフレンチレストランさえ有る。

ハラルも日本に浸透している今、こういうオーダーは別段珍しくない時代になっている。

専門的な料理人はあちこちで必要とされている。そう思うと、

 

オレ、今のままでいいかな・・

 

良いんだよ良いんだよ! ←心の声

だってオレ、シャルキュトリー命、だし。

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そんなこんなでソワニエの特別オーダーをなんとかやり終えて、ふぃー。

ランチが終わったら、熊井さんのチーズを買いに行くことになっている。

熊井さんには会いたいけど、

 

クマに遭遇しませんように(本当)

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モンマルトル。言わずと知れたパリの観光地。

サクレ・クール寺院の白はユトリロを連想させる、、なんて言ったらカッコ付けすぎか。先日、パリから帰国したソワニエからモンマルトルで衝動買いしたンだよという絵(1号サイズ)を頂いた。リラダンのワインセラーに置いているので、ご来店の皆様、御覧クダサイ。あ、額装してないけど。

 

モンマルトルの小高い丘へ登る専用エスカレーターがある。有料だけど。

日本でいう焼き芋屋のようなオジサンが「マロン・ショー!マロン・ショー!」と叫びながら焼き栗を売っている。

買って食べた(日本円で100円位。当時は€じゃなくてfranc)。これがウマいのよ!こういう味って忘れない。

日本からの観光客達と歩いていると、自分も観光で訪れたように見えるんだろうなぁと考えながら、フゥフゥ言いながら階段を登り、上を目指す。モンマルトルは、クリニャンクールの蚤の市へ行った後か、前か、どうにも思い出せないでいる。

 

 

つづく