9ème:「五人の裸婦」

10月20日。

今日と明日は高崎駅西口界隈で「高崎マーチングフェスティバル」が賑やかに開催される。それとは関係無く、リラダンは超ドひまなランチが開催されている。。

10月21日。

晴天。リラダンのカフェテーブルに座っていると、ガラス越しに朝日が背中に当たって汗をかくほどの良い天気だ。

6時過ぎからフォン・ブランを火にかけている。ランチが終わる頃にパッセしてクラリフェ(澄ます)の作業。背中が暑い。

仔牛の骨5キロ、牛骨3本、牛スネ肉10キロ、鶏ガラ10キロ、老鶏一羽、、これを水から煮出して野菜と岩塩を入れたら6時間半弱火で煮込む。フランス料理は煮込む作業がことのほか多いけど、こういう地味な作業は好きじゃないと困難だ。デネルヴェしてデゴルジェしてホントめんどくさい。時間もかかるし。めんどくさいけど、フォンもヴィネグレットもマヨネーズも自分で作った方がおいしいからやっているだけ。ただ、才能がある人は別だが、私の場合、日々作ってないとコツも感覚も忘れちゃう。そういうこと。

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「五人の裸婦」は人間の“五感”を表しているらしい。それを知って思い出すのは、パリのクリュニー美術館にある「貴婦人と一角獣」の6連作のタピスリーだ。中世の古城に残されていた虫食いだらけのタピスリーは修復を重ねて現代に観ることができている。この作者不明の謎めいたタピスリーも人間の五感を表すと言われている。そもそもタピスリー(タペストリー)というのは、冷たい石で出来た壁に大きな織物を掛けて城内の寒さを和らげる為のものだ。

フジタはフェルナンドと別れて三人目の妻リュシー・バドゥと同居を始める。この女性と出会ってから、フジタは“乳白色”の作品を描き始める。フジタは肌の白いリュシーを"ユキ”という愛称で呼ぶ。

 

つづく